ambit afire

ファミコン創作歌詞(など)の置き場。ときどき手直し。

習作1

リラの花をもってあれほど遠い
ミラノの街まで嫁いだ君。でも
小鳩みたいにすぐに出戻り。さあ
お門違いのお嬢はおかんむり。


どうして何度も同じ失敗を
こうにも手ひどく繰り返すんだい。
きっと自分でわかってないからさ、
嫉妬のせいで、見誤ったのをね。


2019/03/26




はっきり覚えてる、あの日、僕は大きな部屋にいた。
窓の外を見ようとした、でも、なぜだか知らないけど
ハッキングしてるみたいな連中がいて、部屋からは
まどろんだような、ゆがんだ風景しか見えなかった。


2019/03/26




嵐は長い間吹きまくっていた、それなのに不思議なことだ、
あたり一面に花が咲いていたのだが、どれも攫(さら)われなかった。
この光景を不思議に思って眺めていると、いやしかしそれは
恐ろしいことにも思えてきたのだ──これは現実のはずなのに。


なぜ花が吹き飛んでいかないのか、こんなに強い風であるのに。
醒めたこの目で見ている異常な光景、夢ではありえないほど
はっきりとした感覚のもとで捉えられているすべて、これらが
刷新されていく時間の通常の流れ、けして夢ではない。


2019/03/27